『ゲームプランナー』という謎用語

会社員時代の名刺を見ると、僕の役職は「シニア ゲームプランナー」だったようです。そうだっけ。

特にこの「プランナー」という名称。
実際に現場でやったことを思い出してみると、

・仕様書の作成
・チーム内の調整もろもろ
・スケジュールを管理する
・開発環境のセットアップ
・デバッグシートの受け取りと振り分け
・各部署への連絡とか

……みたいな。
たしかに「プランニング」ではあるなぁ。

そしてこの辺って、学校では教えにくそう。っていうか教えにくい。
たとえば──、

■仕様書

書き方が

・会社ごと
・タイトルごと
・ゲームジャンルごと
・プラットフォームごと

にまちまち。作るものが違うのだから当然。

書かなきゃいけないこと、書類の必要性は伝えられるのだけれど、実際に作った経験がある人じゃないとわかりにくい、というのはある。

1)ゲームの大枠を設計する
2)ゲーム内に存在するすべての画面をラフでいいんで書き出す
3)画面がどう繋がるかのフローを書く
4)各画面ごとに必要な表示物・UIなどを書き込んでいく
5)画面ごとの内部処理を書き込んでいく

とかやっていくと、

・制作物リスト
・仕様概要書

ができてくるので、それを精査してモードごとの仕様書にしたりします。

仕様書は、

・自分たちがゲームを作っていくうえでの設計図

であり、

・デバッグの時、実装とつきあわせてチェックするための資料

でもあります。

ゆえに、何度かゲームを作ったことのある人じゃ無いと、仕様書が書けないし、なんで必要なのかが体感できない。

しかもある程度の規模のゲームである必要があります。
ゲームジャム等の制作だと仕様切らないで完成できちゃいますし。

で、学校で「仕様書書いて」とだけいうのもマズい。必要性が分からないまま、提出するために「書類」を書いてもしょうがないですから。

 

仕様書の話を難しくしてるのは、新人プランナーの応募書類が「企画書」であることが多い、ということ。
僕が現場で、「プランナーとして」ゼロベースで企画書を書くことはほとんどなかったです。社内コンペ向けに書く、というのは何度か経験させてもらいましたけれど、それくらい。
書いた量で言えば、企画書:仕様書=1:9くらいです。

※モバイル系のデベロッパーは企画書の比率が多かった印象があります。まぁ、コンシューマでそんなにぽんぽん新企画作れませんからね……。

応募書類として、仕様書を提出してもらうのは困難(完成した企画書がないと仕様切れないから)なのは十分理解しています。──いますが。

それに、仕様を切るところにもゲームデザインとかルール設計が必要になってくるので、企画書が書けることに意味はある。ていうかでかい。

学生さんにはこのあたりの話をきちんと伝えた上で、「面白さを伝えられる」という技術を身につけるのがいいんだろうなー、とおもっています。

 

デバックとエリ草ー

ゲームのプランナーの仕事をしていると、かなりの頻度「デバック」と書かれているのを書類やメールで見かけます。

というのを書いていたら──今「でばっく」とタイピングしたところで、
ATOKさんが【「デバッグ」の誤り】とおっしゃいました。

そういうわけで、バグを見つけて修正するから「デ【バッグ】」なわけで。
バクを見つけるわけでは。なくて。まぁ単なる間違いです。

■デバッグとは何をすることなのか?

名称はそれほど大事ではないのです(気になるけど)。
それより危険なのは、

ゲームにおけるデバッグ=ゲームをひたすらプレイしてバグを見つける

だと認識している人がけっこういる。気がする。
だからデバッガーさんは一日中ゲームをプレイしているんだろ、と。
ゲームが動いたらデバッグ会社さんにお願いして、バグを見つけてもらうんだろ、ってことなのでしょう、けれど、も。

半分合ってて半分まちがい。
正確には、

『仕様書』と『実装』が合っているかをチェックする

のがデバッグです。
スマホなら

・ゲームの仕様書
・絵素材やテキスト素材のリスト
・パラメータなどの設定ファイル
・DVD なり apk なり ipk なりのビルド=実装

などをデバッガーさんに渡して、仕様通りに実装されているかを確認してもらうわけです。

だからずっとゲームをプレイするのはまぁ、正しい。

そのとき、デバッガーさんは仕様書片手に、その仕様書通りに実装(動作とか絵とか音とかテキストとか)されているかを確認しながらゲームをチェックします。

仕様書があって、それを元に作ったわけで、仕様と実装は同一のはずです。
この大前提を持って、デバッガーさんはチェックをします。

じゃないと、初見のゲームの実装だけを見て、ある動作が正しい(仕様=制作者の意図通り)のか、不具合なのかは判断ができません。

フリーズしたとかアプリがクラッシュしたとか、誰が見ても「不具合だろ」というものは仕様書が無くても分かります。

■デバッガーさんの思考

たとえば。「RPGの最初の戦闘で、敵を倒したらレベルが2個上がった」場合。

別に普通じゃん?とか、ちょっとサービスしすぎ?とか考えるかもしれませんが、それはプレイヤーの視点です。

今デバッグプレイしているのは、「完成前の、バグや実装ミスがあり得るゲーム」なのです。すべての挙動が(言葉通りの「すべて」です)仕様書通りなのかをチェックしないといけません。

・最初の戦闘で出るべき敵の種類を仕様書で確認
・出現する設定通りの敵なら、手に入った経験値を確認
・キャラクターの経験値/レベルの資料を確認
・レベルが一度に2個上がることがしようとして許容されているか確認

……などなどのチェックを経て、問題なければ「この動作は仕様通り」となって次のチェックに進みます。

さらっと飛ばしましたが、「レベルがいっぺんに2個上がるのは正常か異常か?」というところが気になるかどうかは、そのデバッガーさんの感覚です。

いっぱいゲームをプレイして、脳内にあるデータベースにそのプレイデータが蓄積されています。

その中から「この状況はあまり見たことが無いのでもしかしたらバグかも」というのがあれば、そこから仕様書の確認などが始まるわけです。

こういう「ゲームプレイヤーとしての経験値」が必要なのは、デバッガーさんもプランナーさんも変わりません。まぁどっちも同じ開発者ですから。

デバッガーさんから「仕様書をください」と言われるのは、今にして思えば当然です。だって、ROMだけあっても停止バグのチェックくらいしかできませんし。

でも、僕がゲームの仕事を始めた18年ほど前は「仕様書と実装をつきあわせてチェックする」のがデバッグだと認識していなかったのでした(品証のみなさますみません)。

ということで。

デバッグってのは、『仕様書』と『実装』が合っているかをチェックすること、です。自戒を込めて。

あ。

タイトルの「エリ草ー」は、「エリクサーってどんな草なんですか?」と聞かれたことがあったから。この視点は無かった。

薬草は回復するでしょ、エリクサーも回復するでしょ、だからなんかの草なんでしょエリクサーって、というロジック。素敵なセンスだと思うー。

フリーランスで仕事すること(2年目)

2016年の9月に個人事業主になって、あっという間に2年目になりました。
2回目の確定申告を終えて、ほっとしているところです。

やってみたいなぁ、難しいよなぁ、と思っていた個人事業主、つまりはフリーランスなわけですが。
結果的にはなんとかなっている状態です。

これも会社員時代と同じく、いろんな縁に助けていただいて、どうにかこうにか、という具合で。
しみじみと感じるのは、信頼って大事だよなぁ、ということ。

ほとんどの作業がリモートになるので、信頼の重み、みたいなものをひしひしと感じます。これが無くなった瞬間に、仕事もなくなるんだろうなぁと。

別にコレ、フリーランスでリモートで無かったとしても同じですよね。
フリーだとリカバリがより大変というくらいで。

約束をしてそれをきちんと守るとか。
もちろん〆切を守る、守れない時は連絡して(悪い情報ほど早く伝えましょう、とはnamcoの先輩の言葉ですがほんとそうだとおもいます)相談するとか。
そういうことの積み重ね。

引き続きこのスタイルで仕事をしていこうと思っているので、信頼と実績を積んでいけるよう、頑張ろうと思う所存です。

当たり前のことを当たり前にする、ってなんて難しくて尊いか──。

パステルになりたかった日 — creator’s night Vol.22

8月も半ばに入ると、朝晩の風が少しずつ涼しくなってきます。
夏も終わりに近づいてきました。

とか思ったんですが、沖縄はまだまだ盛夏なのでした。
インドアな我が家にしてはめずらしく毎週末、海に出かけたりしています。
お陰で、日焼けしまくりです。神奈川時代の写真と比べると自分でビビります。

8月の後半になると、なんだか夏休みが終わるような気がしてしんみりします。
夏休みとかないんですけど。小学校の頃を思い出すんでしょうか。

7月中は陽射しが強いし、まだ1ヶ月以上休みがあるんで気持ちもゆるりとしています。それがお盆を過ぎたあたりから、夕方暗くなるのがわずかずつ早くなり、雨の後の風が涼しさを含んだりして。

子どもの頃育った静岡県では、盛夏にはクマゼミとアブラゼミが鳴いていて、秋が近づくとツクツクホーシの声が聞こえてきます。

那覇は、というと、8月末はまだ夏真っ盛りです。
去年の記憶をたどると、10月くらいまでは夏だった気がします。

そんな夏(休み)の終わり、玉城さんにお声掛けいただきまして。
Creators Night Vol.22に登壇することと相成りました。

自宅兼事務所からてんぶすまでは徒歩で15分くらいです。すーじ小を開拓したので、ほぼ一直線に向かうことができます。

会場となったてんぶす那覇さん

この「てんぶす」、観光で来ていた頃から(当時はOPAでした)目の前を通ってました。下のローソンとか、その前にある喫煙所はよく利用させていただいてました。
不思議と、中に入ったことはないんですよね。

というわけで、初てんぶすです。

大きな吹き抜け。風が気持ちいいです

……観光客に混じって写真撮りまくってました。面白いですねこの建物。
スマホでパシャパシャしていると、今日の登壇者が揃いました。

CGCG Studioの取締役、3DCGクリエイターの山添 武さん。
株式会社リサレコ社長、ゲーム音楽家の来兎さん。
DOKUTOKU460社長、アートディレクターの城間 英樹さん。

沖縄在住のそうそうたるメンバーです。
どっちかというと僕が話を聞きたいんだけども、という気持ちを抑えつつ(緊張しています)会場へ。

CN22会場準備中。このあと「ポッ拳」の対戦とか始めてしまいまして…

控え室に入って出番を待っていると、ゲームクリエイターの育成についての話が始まりまして。むしろここの雑談をそのまま配信しても良いんじゃないか、ってハナシもありましたが、ちと外には出せないのでオフレコに。

ま、それに、話す内容は用意してありました。

「生徒たちに、出口を教えて欲しいんです」という、お世話になっている学校の先生の言葉です。

出口。

ゲーム作る!っていっても選択肢がありすぎて、逆に分からなくなるんですよね、きっと。
パブリッシャはいっぱい露出する一方、デベロッパーは探さないと出会えない。探す方法もよくわからない。
ですので、僕は「選択肢」をいっぱい、提示することを心がけてます。最後に決めるのはキミだけど、決めるための選択肢と情報はできるだけ渡すよ、というポリシーでいます。

ゲーム業界、ぱっと見は明るくて華やかな世界に見えます。
というか、どの業界もそうだと思います。外から見て「しんどそう」というのは、中に入ったら相当ってコトでしょう。

それにエンターテインメントは、作っている側の苦労なんて絶対外に出しちゃいけないと思ってます。なので、外から見て「楽しそう」ってのはいいことなんだろうなと思います。

でも、「楽しそう」だけだと仕事できないのも真実で。
スキルは必要だし、スタンスとか心構えみたいなモノも(方向性が)必要だし。

ということで、どうやってゲーム屋さんになったのか、というのをお話ししてみました。未だに思うのは、僕は「9時5時の会社員は無理でした」「モノ書いたり作ったりしてないと死ぬ」だったことが大きいのかなぁ。
生きていくための仕事、(ちょっぴしでも)自分が社会貢献できる仕事、っていうと、たどり着いたのがコレだったんだと思います。

最初はフロントエンドのプログラマで、ユーザーサポートやってみたり社内SEやってみたりと、だいぶ迷走した果ての結論でしたし。だからアレだ。迷え。失敗しろ。そうそう死なないから。
あとあれだ。人の言うこと聞くな。尊敬する先輩や先生の言葉でも、いったん自分で飲み込んで検討した上で取捨選択するのがいいんだろうなとおもっています。自分事にするかどうか、みたいな。

ナムコでプログラム書いてた頃の先輩に言われて、今なお「そうだよなあ」と思ってることがありまして、

「俺が言ったことをそのまま信用するなよ?コマンド1つでも、絶対自分で調べて、納得したら使えよ?でないと「こないだこう言ったのに」ってなるからな。そんなエンジニアは要らん」

みたいな(細かくは違っていると思いますが、大意こんな感じ)。

この先輩今でも尊敬してまして、「焦らず急げ」とか良い言葉をたくさんいただいてます。こういう、現場でも学校でも「すげぇ!」って思える人に出会えるかどうか、って大切だなぁと思います。

講演でもお話しした内容ですが、ゲーム作りたいなぁ、ってぼんやり思ったのは小学生の時。
ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」にリアルタイムで触れたから、でしょう。そのあと中学生でライトノベル「フォーチュン・クエスト」「ロードス島戦記」「スレイヤーズ」を知って、コンプティークのTRPG「ロードス島戦記」を知り、広告でホビー・データの「クレギオン」を知って、作る側に回ったのが決定的でした。おそらく。
ぜん息持ちで身体が弱かったので、本とかゲームが娯楽のメインだったのもあるのかな。父がファミコン買ってきてくれたのもとても大きかったのかも。

つまりあれですよ。パステルになりたかったんですよ、僕は。

そんな自分の原点も思い出しつつ。
30分ほど時間オーバーするほどに講演も盛り上がっておりました。

その後、夜のおもろまちで打ち上げ。場所を移動して、朝方4時くらいまで盛り上がっておりました。
移動先でもかなり濃いお話しが出たのですが、それはその場にいた人の心の中、ということでひとつ。

打ち上げ会場。ここでもたくさんのお話しがありました

次回も予定されているそうですので、興味持たれた方はぜひ来てくださいませーー!

海風のモーキャプスタジオで

海の近くの仕事場、ってあこがれます。
だって昼休みに、海を見ながらご飯できますし!
そのあと海岸でお昼寝とかも可能。

高校が海のすぐ近くだったんですが、当時は「何もないなぁ」くらいしか感じていなくて。年を重ねてみると、感じ方も変わるんだなっておもいます。

そんなわけで、沖縄県は沖縄市、泡瀬にある CGCG Studio さんにおじゃましてきました。
すごい。なにがすごいって、

オフィスの裏手がすぐ海!

視界いっぱいに空と海が広がります

沖縄の開発会社さんってどこも、ロケーションいいところにある(国際通り近くとか海の見える高台とか……)んですが、CGCG Studio さんはまた別格でした。

で。

那覇から泡瀬までは、バスの31番で2時間弱
……普通は車で行くだろ、と家族からも友人からも言われまくりましたが、ここは敢えてバスで。走行中にポケモンgoできるし。

31番バスは那覇バスターミナルを出発し、開南を経由して330号に出ます。

那覇市で運転するなら58号と330号を把握しておけば問題ない、ってのは家族の弁ですが、その通りだと思います。どうにかなる。

330号を安里まで来たら左折し、泊高橋から58号へ。
そのまま58号を伊佐まで北上します。

伊佐で右折。58号を逸れて、普天間方向へ向かいます。
ここの上り坂の景色、お気に入りです。

伊佐から北谷方面を望む

普天間宮の前を通り、ライカムの前も通り、プラザハウスも通過。
コザの大通りを抜け、高原の市街地を越えると泡瀬に入ります。

さすが長距離バス31番の始発から終点。長い。
終点は泡瀬営業所なんですが、その3つ手前の

安原入口バス停

……で下車しました。
バス停の目の前にハードオフがあり、寄りたかったので。

ハードオフを一通り眺めたあと、徒歩で南下。
1時間ほど川沿いに歩いて、泡瀬の交差点を左折です。

こういう川って沖縄であんま見ない気がします。

曲がったところで、潮の匂いが強くなります。

というか、街全体に緩やかに海の匂いが漂っている感じ。港町です。

泡瀬の中心部はだいぶ開けています。そこを逸れて5分ほど歩くと、昔ながらの沖縄の町並みになります。那覇市もそうですが、沖縄の街はどこもコンパクトにまとまっている感じ。

泡瀬も那覇も、徒歩でちょこちょこ移動するのに便利です。車があると網羅できてより便利、という感じでしょうか。
このコンパクトさを「まとまってて便利」と見るか「小さくて何もない」と見るかによって、印象がだいぶ変わるかなと思います。僕は前者。

10分ほどで道の突き当たりになります。

道の終わり。遠浅の海が広がっています。

上の写真の左に移っている白い建物が、今回の目的地の CGCG Studio さん。
ここは「モーションキャプチャ(モーキャプ)」のスタジオです。

「役者さんの動きをデータ化」して、「そのデータをキャラクターのポリゴンモデルに再生させる」という流れで、ゲーム内のキャラをアニメーションさせる(かなりはしょった言い方してます)ことをしています。
その「動きをデータ化」するために「動き=モーション」を「キャプチャ=捉える、記録する」スタジオです。

モーションキャプチャのスタジオとしては、アジアでは最大規模。
県外からも利用者が訪れるそうです。

実際にスタジオの中を見せて頂きながら、モーションキャプチャのやりかたをレクチャーしていただきました。
スタジオ、アジア最大規模というだけあって広い! 30m四方くらいでしょうか。

天井がものすごく高いのです

役者さんが着るキャプチャー用のスーツや、マーカーと呼ばれる記録用の目印、剣や銃などの小物なども拝見。

キャプチャー用のマイク

マイクは音声を録画するためじゃなくて、手に持って動きを記録するためのもの。ライブシーンがあるゲームも多いですもんね。

モーキャプスタジオ見学の後は、第2スタジオへ。
CGやムービーの制作はこちらでしているとのこと。
社内は綺麗に整理されており、ひろびろとしておりました。

CGCG Studio さんのみならず、沖縄市には開発拠点がいくつもあります。
10年以上続いている安定感と、地元に根付いて活動しているところ、加えて

海と空が綺麗

……という、素敵な会社さんでございました。

CGCGスタジオ株式会社

 

どっちから見るか問題

ゲームを作る人になろう、とおもったら必要なモノはいくつもあるんですが、その中の1つに「作る側の視点」というのがあります。

◆自転車の乗り方みたいな

ゲームに限らず、それを作ろうとするときには「作る側の視点」ってのが必要になります。
1ユーザとしてではなくて、1開発者としてその「モノ」を見る視点。

プレイヤーなら、目に見えているパラメータ(と、わずかな隠しパラメータ)を気にしてプレイしていけばいいわけですが、開発者だと「それ以外の全部」を設計して組んでいかないといけないわけで。

そうすると、「プレイヤー視点」とは違ったゲームの見方が必要になります。

プレイヤーに透けて見えるレベルデザインはすぐに飽きられちゃうから、そこはプレイヤーの感情をうまくコントロールしながらゲームを進行させていく「仕組み」が必要になります。
それは「プレイヤーの視点」では設計しづらいモノです。

システムに寄ってみれば、ゲーム内の全パラメータを見て、いつどこで使うか、セーブするか、とかは開発者の考えで作らないといけない。
だって内部データ(プレイヤーIDとかアイテムのデータとか)を作るのは開発者側だから。
プレイヤーから見えない部分も含めて「ゲーム」なので、プレイヤー視点だけでは作れない、設計できない部分がどうしてもあります。

ゲーム開発者なら、両方持ってる方が良いし持ってるべき。

◆視点を獲得するために

で、どうやってその視点を得るか、になるわけですが、

1.ゲームの分析をする

2.実際にゲームを作る

3.実物のゲームの仕様書を読む

あたりになるのかなぁとおもっています。

自分がどうやったかを考えてみたところ、
最初は見よう見まねで作ってみて、先輩の作ったゲームや仕様書を見て「ここが足りない」とか考えて、また作る、って繰り返しだったように思います。

自分は運良く(タイミングと運だと思います)現場に行けたので、3,の「実際のゲームの仕様書を読む」ができて、これが成長するポイントだったかなとおもいます。

仕様書を読むといっても、その辺に転がってるモノではありませんし、商業ベースのものならNDAで外に出てくることはまずないです。

とすると、「ゲームの分析をする」か「作る」になるわけで。

どっちも回数繰り返すのがいいのかなぁ、と思っています。
で、コレやるときに大事なのが「(とりあえずでいいんで)最後までやる」ってだけ。

あと裏技的には「デバッグ(QA)のバイトをする」ってのもあります。

QAって「仕様書と実装を比較して、仕様通りに実装されているかを確認する」ことなので、つまり一部ですがホンモノの仕様書が見られます。

仕様書って、タイトルごとにデベロッパーごとに書き方が違います。
なので「正解」ってのはないんですけど、見る機会がほぼないものでもあります。なので、デバッグのバイトで仕様書(の一部)が見られるのは覚えておくと良いと思います。

あとアレだ。

ゲームが好きでそれなりの本数プレイしている、なのは必須条件てコトで。
ゲームってあくまで嗜好品なんで、好きじゃないと作りにくいとおもいます。ものすごくドライに「エンターテインメントを設計する」って方向もナシでは無いですが、やっぱゲーマーで開発者な気持ちとしては「好き」が最初にあってほしいなぁと。

1本、熱く語れるタイトルがあるといいですよねぇ。

一年目のゲーム企画が知っておきたいスキル -感性に寄らない技術面-

プランナーって職人みたいな一面があると思っています。
同時期に別々の方とも同じ話になって、やっぱりそういうものかなぁ……と。
どうしたって、先輩プランナーやディレクターの「モノの見方」とか「気になる細部」みたいなものは身についていきますし。
自分を振り返ってみても、最初のプログラマの時の上司さん、企画に転向してからの先輩から、仕事の進め方やチェックするポイント、すごく影響を受けています。
それはそれでとても大切にしているのですが、それとは別に、こういった「感性によらないプランナースキルもあるよね、という話をFaceBookでしてました。
じゃあ実際、現場ではどんなスキルがあるといーのかな、と考えてみて(……半年くらいメモ状態でしたので、公開することで進めようという算段です)。

①万能方眼紙ではない Excel の使い方

 - 複数シートの連携 -絶対参照と相対参照-
 - プランナーが使う関数 -sumからはじめる関数-
 - Windows版とOS X版Officeの違い
 - xlsとxlsx
 - 画像の扱い
 - 数えるための方法3選
 - ファイルサイズが巨大になった時の対応策 -ctrl-Aと画像のリサイズ-

②テキストデータで楽をする

 - 文字コードと改行コード
 - テキストエディタは何使う?
 - csvでできること・できないこと
 - jsonでできること・できないこと
 - Excelと連携して自動化 -楽するために手間を掛ける-
 - プランナーが使う正規表現 -ものすごく便利な置換機能-
 - ログの整形テクニック -テキストエディタで正規表現使って整形、Excelでリスト化する-

③データベースとスプレッドシート

 - Excelとデータベースの違い -「データを追加する」時に違う-
 - phpMyAdminの使い方 -危険だけど便利-
 - Selectからはじめるデータベース操作 -select * とかやっちゃいけないことまとめ-

④社内ファイルサーバとクラウドストレージ

 - 巨大なファイルの扱い
 - バイナリとテキスト、WinとLinuxとOS X

⑤ネットワーク接続の最初

 - ルータとハブ
 - とりあえず ipconfig /renew

⑥企画書と仕様書の間にあるもの

– ゲームを「設計」する、という概念

……このあたりかな、と。

知ってて当たり前なんだけど、じゃあどこで勉強するかって言うと「?」になるたぐいのスキルというか道具です。

……さてちゃんとまとめよう。

宮古島でゲーム開発イベント

空が広いー!

伊良部大橋

ということで人生初の宮古島に行ってきました。

沖縄本島からだと飛行機で45分だそうで。
フライトチケット、7月はハイシーズンなので少々お高めですが、オフシーズンなら沖縄本島から5,000円ほどとのこと。近い。
よく考えたら45分て、横浜から品川(京急蒲田乗り換え)くらい。

このごろ距離感が麻痺しつつあります。
そんな距離感がますます麻痺した3日間でした。

本島から30分

写真では切り取りきれない広さと蒼さ。
はじめて沖縄に来たとき、空と海の色にとてもとても感動したんですが、そのときの気持ちがまた味わえるとは思いませんでした。

ということで、7月15日。
宮古工業高校にお邪魔して、ゲーム業界の概要や職種についてお話ししてきました。
ディライトワークス塩川さん、CGCGスタジオ山添さん、ソライル市万田さんと豪華メンバーに混じっての登壇。たいへん光栄な場をいただいてしまいました。

事前に何話すか考えていて、スライドは作っていったんです。
直前に山添さんとあれこれ話していたら「ヘンに飾らずに伝えよう」と思っちゃいまして、そんな内容をお話しさせていただきました。

廊下から見える景色

山添さんとお話ししてた、教室を出てすぐの廊下からの景色。
空港まで遮るものが何もないので、飛行機の離着陸が見えるんです。

市街地の中を降りていく様子や、離陸して方向転換し、本島に向かう様子がはっきり分かります。
大阪の伊丹空港や、沖縄本島の瀬長島なんかでも、離着陸の様子はだいぶ近いところで見られます。

僕のカメラの腕がアレなんですが、瀬長島から見える離陸直後の飛行機

それとはまた違う……街の景色の一部になっているのがとにかくびっくりです。

そんな景色が日常に溶け込む学校。素敵です。
そもそもその廊下自体も

こんな感じ。開放感いっぱいなのです

この開放感。
テンション高く、あれこれお話しさせていただきました。

夜は公民館で一般向けの講演。
公民館の近くにあった塔(なんだろうこれ)と、その奥にある沖縄らしいアパート群に見ほれてしまいました。

これが街の中に、どーんと

公民館の一室で、CGCGスタジオ山添さんとの対談をさせていただき、一日目は終了。

翌日、車を出して頂けるとのことで、お言葉に甘えて宮古島を観光してきました。いやもう、景色が。

ホテル近くでこの眺めですし

目が良くなりそう

この空の感じとか!

海だってもちろん蒼いし

知らない景色を見に行くの、とても楽しかったです。
新しい出会いもたくさんありましたし。

宮古島、またお邪魔したいなぁと思っております。

 

 

おまけ。宮古の猫さん。

ものすごい伸びてたのが気になります。

 

吹雪かない桜

1月末には桜が咲き始めて、3月になった今も咲き続けています。
聞いたところによると、ソメイヨシノと違って「一斉に咲いて一斉に散る」というものではないそうで。

そもそも沖縄の桜は「寒緋桜」という種類のもので、濃いめのピンクがまぶしく咲いています。ぱっと見、「これが桜……?」と首をかしげたくなる気がするようなしないような。

南国らしい鮮やかな色、これはこれで気に入っております。

街を眺めていると、たしかに全ての樹がいっせいに咲くのではなくて、それぞれに思い立ったときに咲いている感じです。
同じ公園に植えられている桜を見ても、もう散って葉桜になっている樹があるかとおもえば、つぼみが膨らみ始めたのも、今まさに満開なのもあります。

のんびりとした、沖縄らしい咲き方だなぁ、とおもいました。

ちなみにこの寒緋桜、散るときも「はらはら」とは散らず、花がそのままぽとん、と落ちます。散り際まで違うんだなぁ、としみじみ眺めておりました。

2016年、神奈川から沖縄にお引っ越し。
南国の陽射しにじりじりと照らされながら、もの書きしたりゲーム開発を続けております。

ゆっくりとゆっくりと。