「プランナー」が足りない

ゲームプランナーでいい人いませんか、というご相談がよくあります。

会社員でゲーム開発していた頃(2000年代)は、それほど「プランナーが足りない!」ってことは無かった気がします。
スマホアプリがゲームの主流になってから、どこに行っても「プランナー(ディレクター)が足りない!」という話を聞くようになりました。

2012年くらいの「プランナーが足りない」ってのは、

・それまでゲームを作ったことのない会社がスマホアプリに参入、
ゲームを設計するための人材が欲しい

・スマホゲームが巨大化してきて、そもそも人が足りない

あたりの理由が多かったような気がします。
ゆえに、コンシューマ開発からだいぶ人が移動していきましたし。

それから数年、2018年現在。
同じ理由もありつつ、ゲームアプリが成熟してきた(コンシューマゲームのたどった道を、その何倍もの早さで進化してきた)ため、「できるプランナーが欲しい」というのに変わってきています。

そりゃまぁ、プログラマでもデザイナーでも「できる」人の方が欲しいに違いないので、これ自体は変なことではないです。たぶん。

プランナーってある程度現場最適化する生き物だと思うので、現場で育てればいい……のですが。
なにより、どの開発現場も忙しすぎて、新人を育てる時間がないです。

これは、

・ネットワーク仕様がデフォで入るようになった
・運営フェイズがほぼ必須になった

というので、ずーっと開発が続くのが大きいと感じてます。

その分、スマホゲームのPDCAは(コンシューマよりは)早く回せるので、育つ人は育ちます。勝手に。
それはもう、獅子を千尋の谷に突き落とすみたいなハナシなので、あんまり環境としてはよろしくなさそうです。ていうかよくない。

そもそも、プランナーを「育てられる人」ってのが希有です。
だって、ゲームを作りたくて会社に入ったんだから、そりゃ自分で手を動かしてゲーム作りたいですもん。

さらに、かつてゲーム会社は都市部に集中してましたから、地方だとそもそも「プランナー経験者」がいなかったりします。
そうすると、育てるにしても先輩が居ないのでどうしようもない、という状況になります。

そのうえ、プランナーの仕事は多岐にわたるので、リモートでやりにくい面もあります。
仕様書を切るとか、データ作るとか、シナリオ書くとか、一部を切り出すのは可能です。
でも、ディレクションやプランニングに関しては、リモートだとまだまだ工夫が必要ですし、「人を育てる」となるとリモートはかなり厳しい現状です。

とはいえ、リモートワークでプランナーは可能だと思ってます。
ネットワーク、チャットツール、クラウドサービスなどの環境は整ってきてますし、社内にいても、協力会社さんやフリーランスのクリエイターはリモート対応です。
ですんで、リモートのプランナーをチームに組み込みのは、メンバーの慣れと、「仕組み」(チャットで悪い感情のやりとりをしない、とか資料は一カ所にまとめて誰でも見られるようにする、とか)の問題と考えてます。

そうすると、プランナー不足ってのはある程度、リモートワークで解決できると思ってます。ある程度。

・仕様書を書く
・レベルデザインをする
・パラメータ設計をする
・シナリオ執筆
・デバッグ(コンシューマはまだ難しいけど)

……あたりはリモートでも問題なくできそうです。
というか自分がやってみて、まぁなんとかなる、という感覚です。

現場に居ないとやりづらいことが残るわけで、それが何かって考えてみました。

・PCや機材のセットアップ
・メンバーのモチベーション管理

この辺の物理的なことはリモートでは難しい。
※VRとかロボットとか駆使すればいつかはできそう。

それ以外で、これが重要、と思ったのは

「ゲーム開発」という、巨大でぼんやりしたタスクを、プログラマさんやデザイナーさんが手を動かせるレベルまで細分化する

ということなのかな、と。
これができるプランナーが、どこも欲しいんじゃないかと。

品川・BNG未来研究所(2015年当時)

単に「タスクを割る」のはけっこう機械的にできます。
でも、ゲームの場合、コンセプトやゲームメカニクスを理解し、ゲーム制作全体の流れを知った上で、タスクを作らないといけないわけで。
(でないと、「チュートリアルを作る」ってタスクを渡されても、新人さんは「?」となります。なんでチュートリアルが必要で、どういうUXで、長さはどれくらいで、素材は何が必要で……と分かった上でタスクを切らないと、経験の無いプランナーは、予想でタスクを切るしか無くなります。そしてコンセプトがずれたり、全体の流れがゆがんだりしはじめます)

ここに、プランナーの経験とか知識が必要なのではないかとおもってます。